日程
2025年月日()
行程
11:29西国立駅
↓
14:37城山(谷保)
↓
15:06谷保天満宮
↓
16:23湯楽の里
感想
奥多摩にキャンプの行き帰りに国立府中インターチェンジ周辺の崖線を越えるときに気になっていたママ下湧水と矢川おんだし。矢川をたどり、水路をたどりつつ資料館、神社などを辿るルートを歩いてみた。なんとなく場所を地図上で見ただけできちんとしたルートは作らなかったので、行き当たりばったりでうろついた。
西国立駅からスタート。初めて降りる駅。取ってつけたようなところにある駅だから周辺が開発されて新しくできた駅かと思い調べたら、南武線開業時からあった駅だそうだ。駅名も変わっていない。機関区があったそうだ。
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| こじんまりした駅。 |
とりあえず矢川の最上流まで向かう。周辺の道は線路と並行ではなく、線路を無視したような形になっている。今昔地図を見ると何にもないところに線路が引かれて、西側が昭和20年ごろに区画整理されている。時期的に立川飛行場がらみで立川の町域が広まってきて立川の区画を広げてきたから線路を見しした感じなのかなと感じた。
歩いて行ったみのわ通りが緑川の暗渠化した道だった。みのわ会自治会館とか信号の名前にみのわ橋とかあってそういうところだけ緑川の残っている感じだった。立川崖線を下る陸橋から矢川がトンネルから流れているところが見える。航空写真とかから確認できたのはここが一番上だった。源流はもっと西というWEBサイトもあったけどよくわからなかった。ここで矢川と緑川(みのわ通り)が立体交差しているけど、緑川が開渠の時も矢川の上を緑川が通っていたのが昭和42年の地図で確認できた。
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| 航空写真なんかで確認できた矢川の最上流。水量は多くない。 |
立川崖線からみのわ通りを多摩川方面へ見ると、高低差がわかる。それほどの差ではなさそう。だけど川だと結構な勢いで下っていたんじゃないかと思わせる落差。それでこの道は長い坂で傾斜を緩やかにしているのかもしれない。
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| 奥が多摩川。右の神社がある地面が崖下の地面の高さに近いと思う。 |
矢川は上流からの水量は少ない。矢川緑地保全地域を下っていくうちに水量が増える。湧水量が結構あるみたい。矢川緑地保全地域内の池などから矢川に合流している水は多い。
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| 緑地内の池。確認できなかったけど湧水の池っぽい。 |
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| 上の池からの水の矢川への合流点。結構な水量。 |
緑地の東端で崖上からの流入もあり、そこを遡ると南武線に突き当たる。そこは崖線の辺りでやはり水が滲み出ていた。
そこからは家々の間を流れは下る。周辺は道になったり、緑地になったり。流れのある街はいいね。国立市立第六小学校辺りでは暑くなれば子供達がいっぱいいそうな場所だった。
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| 国立市立第六小学校前。公園の脇で広場が流れにつながっているので、子供達のいい遊び場になっていそう。 |
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| カワセミは目にすることが多くなったけど、見たらなんとなく嬉しい。 |
甲州街道を越えると人家や保育園などの裏を流れ、脇は歩けなくなる。横切る道を通り流れを確認する。そこから流れは滝乃川学園内に流れ込んでいく。
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| ここから崖線の落差を下っていく。 |
滝乃川学園だと思っていたけど帰って調べたらここまで矢川おんだし里山保全地域に指定されているみたいだったから、ここから流れの脇は歩いて行ってもよかったのかもしれない。滝乃川学園に深井戸があった。帰って調べてみたら谷保浄水場に供給ということだった。今は稼働していないようだ。
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| 谷保2号水源。この後東の方でもう一個井戸を見た。 |
いずみ大通りに出て青柳崖線の落差を下る。この下の低地帯は田畑が広がるから崖線がよくわかる。
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| いずみ大通りから青柳崖線を見る。ビニルハウスの手前がおんだし。 |
ここからおんだしへ。府中用水はこの時期ほとんど流れていないので、矢川とママ下湧水からの水でこの下の流れがほぼできている。綺麗だし水量が多かった。親子がガサガサやってて楽しそう。
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| 矢川おんだし。右が矢川、左がママ下湧水からの流れ。なんでおんだしとわざわざ名前がついているのかわからない。崖下で湧水からの水を矢川に繋いでも問題ないと思うし、この形もわからない。 |
おんだしから矢川を遡る。青柳崖線を思ったよりまっすぐ下ってきている。落差があんまりないからか、人工的に作った流れなのか。
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| 奥が上流。矢川が落差を下ってきている。 |
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| おんだしを上流から。 |
ここからママ下湧水へ向かう。あちこちから少しずつ湧水があって流れ込んできている。いずみ大通りの陸橋の下では音を立てて結構流れていた。が、メインの湧水場所では桁違いに流れ込んでいる。
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| あちこちから湧水が流れ込んでくる。 |
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| メインの湧水場所。結構な量の湧水量。 |
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| まだ西の方に続く崖からも湧水があるみたいで、流れはあるけど量は少ない。 |
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| くにたち郷土文化館。府中用水の魚たちの展示もあった。カワムツが多いみたいだ。ここのテラスで昼食。 |
くにたち郷土文化館にも何回か出てきた南養寺にも寄り道。この周辺に古代の遺跡があるらしい。門や境内の形が不思議な感じだなと思いながら見学。これは後ほどわかった。
崖下に戻って流れを下る。水路は段々と崖から離れていく。ヤクルト研究所の手前で崖までいくとそちらにも流れができていた、崖下は全体的に水は湧いているんだと思う。
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| ヤクルト研究所北側の遊歩道にも流れは少しある。 |
ヤクルト研究所南側の流れは暗渠になる。ここで崖の方に戻る。古民家が移築された公園になっている。古民家では子供たちが遊んでいて公園の一部といった感じになっていていい感じ。この城山公園を崖上に上がると三田氏の城址。ほとんどわからないけど雰囲気はある。説明文だと城址だと思われるが発掘を行なってないのでよくわからないと書いてある。民地が多そうなのでそういったことも関係していそう。
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| 三田氏の城址。ここは堀の底かな。精密標高図を見ると左手の崖上に土塁のような膨らみが見えるけど、民地のようで立ち入り禁止なのでよくわからない。 |
城址から南に歩いて流れに戻る。もうこの辺りまで来ると水路の水を利用しているエリアになり、流入があったり分流があったりでどれが本流かわからなくなってくる。楽しい。
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| ヤクルト研究所の脇で暗渠になった水が出てきているところのようだけど、よくわからない。流量が少ないような気もするし。 |
流量が多そうな水路を選んで下っていく。子供たちが魚釣りをしていたけど飽きて水に入って遊んでいたり、魚取りをしている親子がいたり、水路の街っていう感じで楽しい。枝分かれも多くなるし。
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| 右のまっすぐと道をくぐって左に分かれている。左の方が水量が多い。この先でもっと流量の多い水路が合流してきていて、網目のようなってきて面白い。時間があれば水路MAP作りたいぐらい。 |
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| 谷保天満宮の常磐の清水。 |
こちらから本殿へ。天満宮と知って行ったのに、牛の像と梅林を見て「あ、天満宮だ!」と改めて気付いた。受験生がいるので学業成就のお守りをいただく。知らなかったけど関東三大天神で最古の天満宮だそうだ。ここも参道と本殿の配置が不思議な形になっていたけ。説明文によれば、古い時代のメインの通りである甲州街道は多摩川よりの低地にありそちらを表として建造されていたけど、甲州街道が立川崖線の上を通るようになりそちらからの参道となって今の形になったそうだ。入り口から参道を下って本殿にお参りする形は記憶にないので面白かった。途中で折れ曲がっているし。先ほどの南養寺もそういう形と考えると納得がいく。
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| 甲州街道脇の鳥居。奥に下っていくと本殿がある。七五三のお参りの方もいていい感じ。 |
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| 甲州街道から来ると右手の石段を下ってくる。この写真の正面が本殿。面白い! |
谷保天満宮から南下して国道20号バイパスを跨いで、府中用水の本流まで出た。この時期は多摩川からの取水がないから湧水が流れ込まない本流はほとんど水がない。
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| 水はないけど、水草やカワニナを見ると結構最近まで水があったのかとも思う。 |
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| この蓋が多分水路。ずっと辿る。 |
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| 用水の名前が入っているマンホールは多分初めて見た。わかりやすくて嬉しい。 |
何個か名前の入ったマンホールを辿ると国道20号バイパスをくぐって開渠になる。
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| 暗渠になるところ。こっちを見るとさっきのところよりは水が流れていなかったのかと思う。 |
ここからは水が溜まっていたり、なかったりしながらわかりやすい水路を辿る。途中に「私橋」と書かれた橋があったけど、橋を維持するのは大変じゃないかとひとごとながら思ったり。そう思っているうちに谷保堰。先ほどのおんだし方向の分流と本流を分ける堰。とはいってもただの分流堤のよう。ちゃんと分けるときは差蓋を入れるのかもしれないけど。水の分配をめぐる争いが絶えなかったと説明文に書かれていたけど、どこでも生死にかかるから分水は争いだ。特にここは傾斜もなく堆積物も多そうだから大変そうだ。円筒分水はよく考えてあるとつくづく思う。
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| 谷保堰。水があるときはどんな感じなのか気になる。 |
この先サイクリングロードとぶつかるところから先はよく知っているので、そこまで歩いてみた。そこでGoogleMAPを見ていたら青柳2号墳とのピンが立っていたので行ってみた。お墓と祠があったけど痕跡はないようだった。円筒埴輪が出土しているので多分古墳だったとみたい。発掘はしていないみたいだ。
水路を下ってバイパスと高速道路の間にある湯楽の里で入浴。湯船が2階にあるので露天風呂から夕景に沈む山や、色づく雲が見えて気持ちよかった。土曜なんで大混雑だったけど。
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| 湯楽の里。空が広く見えて露天風呂が気持ちいい。 |
矢川駅が歩いてもそれほど遠くなく、電車に乗って帰宅。
水路巡りってやっぱり楽しい。今回は城址があり、資料館もあり、天満宮もあってさらに楽しかった。崖線周辺は昔から人がいるし歴史も地形もいろいろあって楽しい。弥生時代の遺跡がないのはなんでなんだろうかと思う。前の羽村の博物館でも書いてあったけど多摩川の氾濫原は稲作に適していなかったからということだけど氾濫が大きすぎたのだろうか?原始の稲作は氾濫原を利用していたと思うんだけど。今後気にして行ってみようと思う。
楽しかった。
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街歩き





























